NTTの株化下落中・業績悪化の一因はコレかも?

日本株

NTT(日本電信電話)の株価が下落して話題になっています。
下落の要因については、こちらの記事では4つ挙げられています。

「NTTの株価が下落した4つの理由と、2027年に株価300円超えを予想する根拠」
https://timebankshoken.com/ntt-reasons-for-price-decline

そのうちの1つ、「業績の悪化」については固定電話の減少や光回線契約の鈍化などが挙げられていますが、ワタシ的に「コレも理由では?」と思うことがあります。
それは、

インボイス制度対応の失敗

です。
説明してまいります。

NTT各社の謎のインボイス対応

インボイス制度そのものについては、ググっていただくとして。
ルールのうちの1つに、年間売上1,000万円以上の企業は、「インボイス対応の請求書」を発行しなくてはならないというものがあるのです。

「インボイス対応の請求書」とは、大きく言うと2つ、

○「適格請求書発行事業者番号(Tから始まる13桁の番号)」を記載する

○消費税の税率とその金額を記載する


です。

ほとんどの企業は、今までの請求書にこの2つを盛り込むようになったのですが。
NTTグループ各社は、従来の請求書を適格請求書にすることが

「システム的にできない」

ということで、

「請求書はこれまでどおり発行する」
「インボイスはWebサイトからダウンロードしてくれ」
(インボイス制度的には、この方式もOK)


ということになりました。

この時点で、
「他の会社は出来ていることが、なぜできない?」
と疑問に思っていたのですが。

どうしてこうなった?なシステム

新しく作られたダウンロードのWebサイトがひどい。
ひどすぎて詳細を書くと100行ぐらいの長文になりそうなのでざっくり言うと、

○各社で仕様がバラバラ
○サイトの申込方法が判らない
○設定方法が難解
○ダウンロードの手間がかかりすぎる


というところ。

初期設定に数十時間費やしたし(特にコールセンターの電話が繋がらなくて、時間を無駄にした)、毎月インボイスをダウンロードするのに何百回もマウスをクリックさせられるのです。

特にひどいのがド○モで、詳細はこれまた長文になってしまうので一つだけダメなところを言うと、

「1回線ずつしかダウンロードできない」

こと。

これは本当に大変です。
幸いウチの会社はド○モの契約は数回線なのですが、数十、あるいは数百回線の契約をしている会社も少なくないと思います。
(ウチも別の携帯会社で数百回線契約してます)
それを1回線ずつダウンロードするなんて、気の遠くなるような話です。
「いっそ他社に乗り換えたほうが良くね?」というレベルです。
実際、乗り換えたり、そこまでしなくてもクレームは相当あったのでないかと思います。(私もコールセンターに文句程度には言わせていただきました)

結局、「普通」に路線変更

実は、そのド○モのクズ仕様は5月請求分で終了、6月からは請求書に「適格請求書発行事業者番号」と「税率・税額」が記載されるようになりました。
その他のNTT各社も、順次同様に対応していくとのことです。

だったら最初からしておけやー!!

という怒りは置いといて。
このクズなインボイス対応のために、

○契約を他社に乗り換えた・解約した企業や個人事業主がいた→売上減
○ダウンロード方式の構築をしたが無駄になった→経費増
○コールセンターへの問い合わせ・クレームの対応が増加→経費増

⇛利益減
⇛業績悪化
⇛株価下落


という影響が多少なりともあったのではないでしょうか。
(あと少数だと思いますが、株主だったけれど「あんなクズ対応の会社の株、持っていたくない!」と売却した人もいたかも)

一体誰があのクズな対応を考えたんでしょうか。
きっと、「それは混乱を招くからやめたほうがいい」という意見もあったと思うんですよ。
むしろそっちのほうが多かったんじゃないでしょうか。
(普通に考えたらねぇ……)
なのにクズな対応を採用してしまった偉い人は、責任取ったんですかねー?
……とか、勝手に想像しています。

もし今NTT株の購入を考えている方がいたら、こんな大失敗をしていた(る)ということを、投資の判断材料として知っておいていただきたいです。

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